maneo

「maneo」と「maneo社」と「maneoマーケット」の違い

グリーンインフラレンディングをめぐる一連の報道で、証券取引等監視委員会が「maneo(マネオ)社」へ調査に入っているとの伝えられ方がなされています。

この報道によりmaneoは大丈夫なの?? といった声も散見されるので、ここで少し整理をしてみます。

マスコミの省略表記が話をややこしく

新聞やテレビで報じられている「maneo社」とは「maneoマーケット」のことであって、「maeno」のことではありません。

テレビや新聞は放送の尺や紙面における字数制限があることから、法人や団体名を省略する習性があります。

それで「maneoマーケット」のことを「maneo社」と省略して報じています。

maneoとmaneoマーケットそれぞれの存在を熟知している手慣れたソーシャルレンディング投資家からすると、思わず記者の不勉強を指摘したくなってしまいます。

具体例を見てみましょう。

呼称省略の具体例

投資会社が虚偽説明疑い ネットで仲介、監視委調査
社会

日本経済新聞 2018/6/21
インターネットを通じて小口資金を調達し、融資を仲介する投資募集会社「maneoマーケット」(東京)が、資金を集めた際に虚偽の説明をした疑いがあることが21日、市場関係者への取材で分かった。証券取引等監視委員会は金融商品取引法違反の疑いで調査、金融庁への処分勧告などを検討している。

maneo社は、自然エネルギー開発会社から、バイオマス発電や太陽光発電事業への資金募集を依頼され、2016年秋から10%超の配当をうたって集めていた。しかし、開発会社が一部の資金を別の目的に使った疑いがあり、maneo社が当初と異なる説明をした可能性があるという。

maneo社は、開発会社を巡る事業で数千人の投資家から約200億円を集めたが、今月11日、募集停止を発表した。

まずは黄色のハイライト部分で記事の中で「maneoマーケット」について初めて言及しました。

そして丁寧にカギ括弧でくくって「maneoマーケット」と表記しています。

その後は青いハイライト部分にあるとおり“maneo社”表記が3回登場。

これはmaneoマーケットの省略なんですね。

最初にカギ括弧で社名を表記したのは、以降は省略表記しますよという合図になっています。

そして省略していることを示すために「社」を後ろにつけて“maneo社”と表現しているわけです。



maneoマーケットにはmaneoという100%子会社が存在しているため、ニュースの受け手にとっては混乱が生じる状況となってしまいました。

直近で報じられている「maneo社」についてのニュースはmaneo株式会社ではなく、maneoマーケット株式会社についてのニュースということになります。

グリーンインフラレンディングのファンド募集停止当初から、あらゆる報告文書はmaneoマーケットが発信者になっているのはそのためです。

「meneo社」表記にmaneoマーケットが反応

「maneo社」という表現については、6月26日付でmaneoマーケットがウェブサイトに「一部報道について」という文書を掲載しています。

一部引用してみます。

「maneo社が資金募集を行った」とする一部報道がありました。当社グループには
第二種金融商品取引業者の当社maneoマーケット株式会社と貸金業者の子会社man
eo株式会社がございます。グリーンインフラレンディングにおけるファンドの募集をm
aneo株式会社が行ったという事実はございません。

報道する側もmaneoマーケットとmaneoの違いを理解できていれば、このような混乱は起きなかったように思います。

「maneo社」ではなく、せめて「maneoマケ社」などと表記していれば良かったわけです。

そういう意味で今回の報道の仕方は下調べと配慮が不足しており、プロの仕事としてどうなの!? という疑問が残ります。

maneoマーケットとmaneoの違い

では、maneoマーケットとmaneoの違いを改めて。

maneoマーケットは金融商品取引業者で、投資家の募集や勧誘を行います。

maneoは貸金業者で、お金を借りたい法人や団体、あるいは個人にお金を貸します。

お金を借りたい人を見つけててくるのがmaneo。

maneoが見つけてきた融資案件をファンド化して、それに投資したい人を探したり募ったりするのがmaneoマーケット。

こういうことになります。

maneoマーケットとは

maneoマーケット株式会社の代表取締役は瀧本 憲治氏。

金融商品取引業者なので投資商品の販売ができます。

「maneo」をはじめとしたソーシャルレンディングサービスサイトの運営、募集の取扱い(取得勧誘)、投資家の管理を担当します。

maneo以外にもLCレンディング、ガイアファンディング、クラウドリース、スマートレンド、アメリカンファンディング、さくらソーシャルレンディング、キャッシュフローファイナンス、アップルバンク、プレリートファンドの運営、募集の取り扱い(取得勧誘)、投資家の管理を担当しています。

そしてもちろんグリーンインフラレンディングも同様です。

maneoとグリーンインフラレンディングを含めて11のソーシャルレンディングプラットフォームを運営しています(注:グリーンインフラレンディングは6月29日付でファンドの募集と新規の投資家登録の中止が発表されました)。

maneo株式会社とノンバンクの株式会社リクレ(旧UBI Finance社)はmaneoマーケットの100%子会社となります。

第二種金融商品取引業者とは

関東財務局のウェブサイトにはこのような記述があります。

第二種金融商品取引業を開始しようと考えている方は、事前に登録が必要です。
第二種金融商品取引業は、信託受益権の売買、売買の媒介、募集の取扱い(媒介)など、又は、ファンドの自己募集、募集の取扱い(媒介)などを行うものですから、法律等を遵守し、内部管理体制を整え、投資者の保護を図ることが必要です。

第ニ種金融商品取引業の登録について

金融商品取引業とは「金融商品取引法」に規定された投資性のある金融商品を取り扱う業務のこと。

取り扱う内容に応じて、業務範囲が4つに分類されています。

4分類のうちmaneoマーケットは第二種金融商品取引業に該当しており、集団投資スキーム、いわゆるファンドを自ら組成して募集することができます。

この資格を活用して11ものソーシャルレンディングサービスを運営しているわけですね。

第二種金融商品取引業は証券会社などの第一種に比べると参入規制は緩めに設定されています。

とはいえ、内閣総理大臣への申請・登録が必要であり、財産的基盤(最低資本金など)や事業者としての適格性の規定などを満たす必要があるので、簡単に登録が認められるものではありません。

maneoとは

maneo株式会社の代表取締役はmaenoマーケットと同様に瀧本 憲治氏です。

貸金業社ですので企業や個人にお金を貸すことができますが、金融商品取引業社ではないので投資商品を販売することができません。

ソーシャルレンディングサービス「maneo」において、主として借り手側の管理を担当する事業者。

LCレンディングやグリーンインフラレンディングのような他のソーシャルレンディングサービスとは協業関係にありません。

ここがmaneoマーケットと異なる点ですね。

貸金業者とは

事業者や消費者に融資を専門に行う事業者で、一般的には銀行や証券会社などの大手金融業を除いた事業者または個人消費者を対象とするノンバンクを指します。

貸金業者は貸金業法(消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借入れについて定めている法律)に則って営まれなければなりません。

金融庁のウェブサイトによると、現在の貸金業法は「返済しきれないほどの借金を抱えてしまう多重債務者の増加が、深刻な社会問題(「多重債務問題」)となったことから、これを解決するため、平成18年、従来の法律が抜本的に改正され、この貸金業法がつくられました。」と説明されています。

maneoマーケットからの報告

グリーンインフラレンディングのファンド募集停止やマスコミ報道をめぐっては、それらにまつわるお知らせのほとんどがmaneoマーケット名義で出されています。

これはやはり投資家に対する責任の所在は、ファンドへの応募や投資家登録を募ったmaneoマーケットにあるということですね。

また、金融商品取引法に抵触している可能性もあるようですので、そうなるとやはり金融商品取引業者であるmaneoマーケットが責任を求められるのは自然なことではあります。

そしてつい先ほど、maneoマーケット名義で「グリーンインフラレンディングのファンド募集と新規の投資家登録停止」のお知らせがウェブサイトに掲載されました。

今後、適宜報告されるファンドの運用状況については「グリーンインフラレンディング」がお知らせすると書かれています。

形式上、グリーンインフラレンディングのファンド運用についてはmaneoマーケットの責任範囲ではないということを明確に表現したことになりますね。

まとめ

maneoマーケットが別会社のソーシャルレンディングサービスのサイト運営を取り仕切るというアイディアは、コンビニエンスストアのフランチャイズシステムからアイディアを得たそうです。

瀧本社長自身がセブンイレブン・ジャパンに務めていたこともあり、その経験がベースにあるそうです。

この方式ですとたくさんのサービスを速いスピードで立ち上げていくことができるわけですが、反面、事業が広がれば広がるほど管理が難しくなってしまいます。

今回のグリーンインフラレンディングの騒動は、その弱点が表面化してしまった感があります。

グリーンインフラレンディングのサービスを停止することで一定の区切りとなりますが、次の焦点は現在運用中のファンドが今後どのように推移していくのか? 、あるいはJCサービスの自然エネルギー発電所開発にかかる資金繰りはどうしていくのか? といった点に絞られていきますね。

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